2018年02月09日

自分の生き方・働き方のまとめ

これまでに読んだ自分の生き方・働き方に関する本の要旨をまとめます。

自分の生き方
・幸せを感じる人には、自分自身が好きであること、主体的、楽観的、外向的の4つの特徴が共通している。目標や夢が幸福度と関係している。
・自分に合う生き方とは、自分の持つ長所を最大限に発揮する生き方である。自分の得意な分野、好きな分野で勝負する。最も幸せになる方法は、自分の強みを活かして情熱を注げる仕事につくこと(世界でひとつだけの幸せ)。大きな幸福を感じるのは、自分の技術をフルに生かしながら、達成可能な目標に向けて邁進しているとき。ライフワークをもつ。
・自分が興味や意欲を持ってできることに夢中になって得たものが武器になる。自分にとって大事なことを知る。優先順位がはっきりさせる。自分にとって、より大事なことのために別のものを捨てる。自分にとって大切な何かのためになら、どんなものでも捨ててもかまわないと思えるものが見つかったら、タフに生きていくことができる。自分時間の中で何をしようとしているかを考えると、自分がどのような人間かが浮き彫りになる。
・自分が自分の人生をつくっているという自覚を持つ。
・他人からはどんなに馬鹿げて見えようと、自らの欲望にごまかしがないこと。世間体や金銭などを削ぎ落とし、自らが一番したいことをはっきり見定め、それに携わって人生を歩むべき。
・他に対してプライドを見せることは、他人に基準を置いて自分を考えること。他人にどう思われようとも、自分が本当に生きている手ごたえを持つことがプライドだ。他人に認められることは必要だが、そのことばかり求める人生ではつまらない。
・純自分時間の蓄積である無形資産が大きい人こそが本当に豊かな人であり、人生の成功者。
・あるがままの自分を受け入れてくれるところでは、自分の力を存分に発揮できる。努力も必要だが、自分を生かせてくれるような相手や場所を選んでこそ、人間は生き生きと魅力的に自己を表現できる。自分の居場所(能力を活かすことができる場所)を見つける。他人の行動を自分の感覚と結び付けるミラーニューロンによる共感回路がある。よい環境に自分を置くことによって、自発性を刺激できる。
・引きこもりは楽をとらず自分の感覚を信じるという苦行を選んだ人たち。
・心のうちで人間を超えた何ものかと対話しながら生きていくような視点をもつこと、自分を超えた地点から自分を見つめるまなざしを持つ。

自分の働き方
・仕事をおもしろいものにする5つのポイント
  - 仕事の意味を考える
  - ものごとを前向きに受け止める
  - 自己原因で考える
  - 自分の可能性を信じて自分らしくやる
  - 目指すことをあきらめない
・仕事とは何かをやりとげるためにするものだ。
・自分にはっきりとした天職のイメージがあるなら、その道を実現する最大の努力をする。
・人は誰でも世に知られるようになる前に、その間どのような人生を送っていたか全く知られない「謎の空白時代」がある。
・名もない人間の方が無条件の精神力を持って、世界に挑むというファイトを持ちうる。

孤独であるためのレッスン (NHKブックス) -
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孤独の愉しみ方―森の生活者ソローの叡智 (智恵の贈り物) -
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非属の才能 (光文社新書) -
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僕は君たちに武器を配りたい -
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自分の中に毒を持て―あなたは“常識人間"を捨てられるか (青春文庫) -
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2018年01月16日

『欧米人とはこんなに違った日本人の「体質」』奥田昌子 ブルーバックス

日本人は、遺伝的素因、生活習慣などの環境要因が欧米人とは異なるために、欧米で行われた結果をそのまま日本人に当てはめることはできないという観点から、生活習慣病やがんの予防法について論じる。

筋肉には赤筋(遅筋)と白筋(速筋)があるが、欧米白人では5〜6割が白筋に対して、日本人では7割が赤筋。日本人が筋肉を増やしても基礎代謝量はほとんど上がらないため、やせ体質にはならない。

食事からのカルシウムの摂取量と骨折の発生率には関連がない。日本人は、海藻、緑黄色野菜、大豆、小魚などからカルシウムを摂る習慣がある。日本人男性の調査からは、乳製品の摂取量が増えるほど、前立腺がんの発症率が上がる結果が得られている。

日本人の約半数はアルコールを肝臓で分解する酵素の働きが弱く、飲酒によって食道や大腸、肝臓などのがんを発症しやすい。

ブドウ糖は高濃度になると体内のタンパク質を変性させ、それが血管や内臓を傷つける。また、膵臓の機能を低下させてインスリンをほとんど分泌できなくなる。内臓脂肪が増えるとTNF-αの分泌が増え、細胞へのブドウ糖の取り込みを妨げるため、インスリンの効き目を悪くする。

食生活が肉と脂肪が中心の欧州では、炭水化物を摂った時にはインスリンを大量に分泌してブドウ糖を蓄える必要があった。欧米人が肥満になりやすいのは、脂肪の摂取量が多いことと、ブドウ糖の蓄積が多いため。日本人を含む東アジア人は、インスリンの分泌量が欧米白人の4分の1から半分しかない。アジアは土壌が肥沃で、炭水化物を豊富に含む穀物をいつでも食べることができ、ブドウ糖を蓄えておく必要がないため、分泌するインスリンの量が少なくて済む。しかし、炭水化物の摂取が減るとインスリンをつくる細胞の数が減り、インスリンをほとんど分泌できなくなると、肥満でなくても糖尿病になってしまう。低脂肪食と低炭水化物食を比較した調査では、体内の脂肪は低脂肪食の方が1.7倍減った。体重は低炭水化物食の方が減るが、炭水化物は水と結合しやすいので、水分が減るためと推測されている。また、複数の研究結果をまとめた分析からは、炭水化物が少ないグループは死亡率が1.3倍高くなることが明らかになっている。炭水化物の摂取量が多いと内臓脂肪がたまるが、極端な低炭水化物食は危険。膵臓の負担を軽くするために、急激な血糖値の上昇を抑えることもことも重要。大豆、魚(特にEPAやDHAが豊富な青魚)の摂取量が多いほど、糖尿病の発症率が低下する。

ナトリウムは人体に大切なものなので、尿として排泄される前に再吸収されて血液に戻ってしまう。塩分濃度を下げるために血液を薄めると、血圧が上がった状態となる。カリウムはナトリウムを伴って排泄されるので、血圧を下げるのに役立つ。カリウムは、野菜や豆類、イモ類、魚介類に豊富に含まれる。野菜や果物が多く、低脂肪、低カロリーのDASH食は、減塩食と同程度の血圧を下げる効果がある。

日本人を対象にしたコホート研究によると、EPAとDHAの摂取量が多いグループは心筋梗塞などの心臓病の発症率が4割低い。大豆の摂取量が多いグループは、脳梗塞の発症率が3分の2に、心筋梗塞の発症率が約半分になる。コレステロールの摂取が増えると体内での合成が低下するので、摂取を制限する必要はない。しかし、飽和脂肪酸はコレステロールの合成を促すため、それを含む肉の脂身やソーセージ、バター、生クリームなどの乳製品、パン、菓子、インスタント食品などは避ける方がいい。ただし、飽和脂肪酸の摂取量が少なくなると脳出血が起きやすくなるため、バランスよく食べる必要がある。

日本人は植物性の食品を多く食べてきたが、50歳以上の日本人とアメリカ人の大腸の長さを調べた結果はほぼ同じだった。日本人を対象とした調査によると、肉を多く食べると結腸がんの発症率が1.5倍高くなる(鶏肉については男女で結果が異なる)。EPAとDHAの摂取量が多いグループは、大腸がんの発症率が4割下がる。立ち仕事とデスクワークを比較すると、立ち仕事の人は大腸がんの発症率が7割以上低い。あらゆる身体活動が多い男性は、結腸がんの発症率が4割低い。

この本で最も驚いたのは、炭水化物を減らすと逆に糖尿病を発症しやすくなるということ。しかし、極端な低炭水化物食の危険性を指摘しているだけで、摂取量が多いと内臓脂肪が増えるため、適量に抑えるのが大切という結論は常識の範囲を超えない。結局、炭水化物や肉類は適度に、大豆や魚、野菜や果物は積極的に摂ること、すなわち、日本の伝統的な食事が、様々な病気を予防する上で好ましいというのが結論のようだ。

欧米人とはこんなに違った 日本人の「体質」 科学的事実が教える正しいがん・生活習慣病予防欧米人とはこんなに違った 日本人の「体質」 科学的事実が教える正しいがん・生活習慣病予防
奥田 昌子 / 講談社 (2016-12-14)
タグ:健康 食事
2018年01月12日

『日本人として知っておきたい「世界激変」の行方』中西輝政 PHP新書

現在の世界情勢について、歴史も踏まえながら論じている点がダイナミックでおもしろい。

世界は、3つの勢力の三つ巴になっている。
・オールド・グローバリズム:グローバル化を主導してきた大手金融機関や投資家、メディア、既成政党。テロや保護主義、極右排他勢力が生まれることを懸念し始めていた。
・アンチ・グローバリズム:グローバリズムによって、職を失ったり薄給を強いられつつある人びと
・ネオ・グローバリズム:金融規制などに反対し、一層のグローバル化の推進を主張するヘッジファンド、IT業界、ネオコン。無国籍で、徹底的に自己利益のみを追求する。
ネオ・グローバリストが、処々の規制を食い止めるために、敵の敵であるアンチ・グローバリストを支援したのが、トランプの勝利やブレグジットが実現した理由。

第一次世界大戦後、アメリカのウィルソン大統領はヴェルサイユ会議で国際連盟規約に調印し、議会の批准を求めた。ウォール街の金融関係者や外交評論家、ジャーナリスト、学者たちは、グローバル化しつつあったアメリカの経済国益を確保するために、自らの立場を「国際主義」と呼び、反対する陣営を「孤立主義」と呼んで批判した。しかし、ウィルソン大統領が第一次大戦に参戦したことによって多くのアメリカ人が戦死したこと、フランスが「勢力均衡」の名のもとに敷いたドイツ包囲網にアメリカも加わるよう求めていることに反発した条約反対派に敗れた。国内問題に集中した1920年代の10年間は、GNPが3倍近くに増大した。アメリカ建国の父であるジョージ・ワシントンも、18世紀のヨーロッパの王国同士が延々と領土拡大の戦争を続けていたことを背景に、1796年に対外不介入主義の演説を行っている。戦後のアメリカの対外関与政策は、建国以来の根本理念とは正反対のものになっている。世論の強い国では、民意の振れ幅が大きすぎるゆえに、政治・外交の振る舞いが反転してしまうため、どちら向きにもなり得る。

戦後、アメリカは西ドイツをNATOに取り込もうとしたが、フランスが拒んだため、当時始まっていたヨーロッパ統合の流れを利用して実績をつくろうと考え、欧州石炭鉄鋼共同体を発足させた。EUも、ASEANも、日米安保も、NATOも、アメリカが作ったパックス・アメリカーナの副産物のようなもの。NATOは米英同盟を核として、仏独などをアメリカについないでいるもの。CIAもNSAも、中国、チベット、南シナ海、ロシアや北朝鮮などの監視機構は、暗号解読や電波傍受を含めてイギリスの協力なく成り立たない。カナダ、オーストラリア、ニュージーランドを含むアングロサクソンによるファイブ・アイズ同盟には、互いに監視基地を持つことができ、極秘の情報を共有する不退転のシステムができあがっている。ドイツ統一は、NATOを東方に拡大させないという約束の下にゴルバチョフが認めたにもかかわらず、ソ連崩壊によって破られた。ロシアの反西側の世論は、このアメリカの嘘に不信感を持ったことが大きな原因。

ドイツとロシアは、自分たちの合意によってヨーロッパ全体を運営したいという意向がある。ドイツはエネルギーの4割をロシアからの天然ガスに依存し、工業製品も輸出している。プーチンはかつて東ドイツで活動していたことがあり、メルケル首相はロシア語に堪能で、ロシアの女帝エカテリーナ二世の肖像画を執務室に掲げている。歴史的にも、プロイセンが主導したドイツ統一は、ロシアが中立を保ち、普仏戦争でフランスを孤立させたためだった。さらに、ドイツが中国に接近する影響も大きい。1920年代より、中国の国民党政権はドイツから軍事顧問団を招いていた。1933年にナチスが政権をとると、中国に対してさらなる人的支援、武器支援を行い、中国軍の近代化を進めた。日本が日独伊三国同盟を結んだのも、ドイツを中国から引き離すことにあったが、その結果として対米英戦争を招いてしまった。

著者は、アメリカ一極から多極化への移行は、安定的で公平な世界があるという。次作ではそれを論じたいと書いている。

日本人として知っておきたい「世界激変」の行方日本人として知っておきたい「世界激変」の行方
中西 輝政 / PHP研究所 (2016-12-16)
タグ:世界情勢